まえがき
世界大会であるポケモンワールドチャンピオンシップス2023に出場しました！
結果はDay1で4-3と、Day2進出ラインの5勝まであと一歩届きませんでしたが、世界の舞台で勝ち越したと捉えれば大快挙だと思います。
ちなみに1年前の今頃はダキムなりきり構築とやらを使って勝率2割を出していました。成長しましたね。
構築
PJCS後の7月からルールが変わり、1ヶ月そこそこでレギュレーションD（その上オープンシートのBO3）に対応しないといけない状況。
とりあえずウーラオスが多そう、またオープンシートなのでモロバレルがブイブイ言わせてそう、という予想を立てました。
ガチグマ対策のゴリランダーもそこそこ居そう。
飛行技、特にチョッキゴリランダーまで倒せる物理飛行技が刺さるのではと考え、霊獣ランドロスの鉢巻飛行テラバーストで相手を崩す構築を組みました。
構築全体としては、BO3で柔軟に戦えるスタン系統を目指しています。
個別
霊獣ランドロス
実数値：181-198-111-*-101-143
努力値：HP132攻撃116防御4特防4素早さ252（いじっぱり）
S：準速（S1段階下降テツノツツミ抜きのついで）
A：11n（飛行テラバーストでH162B107ハバタクカミ確定）
H：のこり
今回の構築の軸、鉢巻ランドロスです。
水ウーラオスやガチグマの対策として環境に多い草タイプや草テラスに対して圧力をかけられます。
飛行技は通りがよく、交代やテラスタルに対しても高い負担を強いることができます。
当初は飛行テラスカイリューを長らく試していたのですが、カイリューにテラスを切らないといけない窮屈さが気になり、非テラスでも動きやすいランドロスに変更しました。
ランドは飛行+地面の好相性の攻撃範囲を一致技で実現しているところが偉いです。
とんぼがえりも偉い。
ハバタクカミ
実数値：161-*-88-157-156-191
努力値：HP244防御100特攻12特防4素早さ148（おくびょう）
S：控えめハバタクカミ＋4（オオニューラ抜き抜き）
H：16n+1
B：陽気ウーラオスの水流連打ほぼ耐え
D：臆病ハバタクカミの1.3倍シャドボ高乱数耐え
C：あまり（シャドボでHP低めのハバタクカミを倒せる）
ランドロスが地面タイプでもあるので、地面と攻撃相性のいいフェアリーポケモンとしてハバタクカミを採用しました。
不安な物理耐久を威嚇でサポートしてもらえるところも◎。
ミラーで強気に動かすための素早さと、ウーラオスやパオジアンからの攻撃を耐えるための耐久を両立した配分です。
火力は眼鏡で補います。ランドロスが鉢巻な以上ハバタクカミは拘らせたくなかったのですが、ブーストエナジーではこの素早さラインだと火力を増強できず、耐久にも努力値を割きたいためこの形になりました。
相手のハバタクカミやパオジアンを抜けていることで有利に立ち回れたマッチが複数あったので、無理をしてでも素早さを伸ばしたのは正解だったかなと思います。
眼鏡での凍える風はリスクも高いですが、立ち回りの幅を広げられる技なので思い切って採用しました。
結果的に凍える風からランドロスの火力を押し付けていく対戦ができたので採用してよかったです。
素早さを逆転しながら相手のランドロスをがっつり削れるのも嬉しいです。
テツノカイナ
実数値：241-198-129-*-107-84
努力値：HP92攻撃156防御4特防148素早さ108（いじっぱり）
S：追い風時最速イーユイ抜き
HP：16n+1
A：11n（ワイルドボルトでH4振り水ウーラオス高乱数1発）
D：あまり（ひかえめハバタクカミの眼鏡ムーンフォースだいたい耐え）
ランドロスを採用すると重くなるウーラオスやパオジアンをはじめ、とりあえず大概のポケモンと殴り合える頼れるポケモンです。
その強靭な肉体で構築をどっしりと支えてくれました。
……説明がすこぶる雑ですが、そういう雑な認識で動かしても結果を出してくれるポケモンということで。
そこそこ素早くしているのがおしゃれポイントです。
モロバレル
実数値：221-*-132-105-100-53
努力値：HP252防御228素早さ20（ずぶとい）
S：追い風時無振りクレセ抜き
H：特化
B：残り（いじっぱりガチグマの根性空元気を最高乱数以外耐え）
おおよそ普通のバレルです。
相手を止める、攻撃を引き受ける、味方を回復させるという三重の防御でサイクル戦を成立させてくれます。
こだわった味方の引き先にもなれるほか、見せ合いで存在するだけでもウーラオスやハバタクカミの動きを制限できる優秀なポケモンです。
対トリルも任せてますが、現環境のトリルアタッカー筆頭であるガチグマへのアクションがないので、力不足といえば力不足かもしれません。
それでも、なんだかんだ胞子と怒りの粉の圧力でトリルターンを誤魔化してくれました。
対トリルはバレルの圧力とハバタクカミやランドロスの耐性、威嚇と合わせてなんとか5ターンを凌ぎます。
ガチグマも根性ですが、こっちもこっちで根性を要求されます。
通せる相手には無類の強さを誇る反面、選出しづらい対戦も多かったです。
マークの厚さを感じました。
とはいえ刺さるかどうかはオープンシートである程度判断がつくので、やはりこのルールでは強力であると感じました。ちなみに本番で見えている防塵ゴーグルに胞子を嬉々として撃ったのが私です
連撃ウーラオス
実数値：193-176-121-*-85-149
努力値：HP140攻撃76防御4特防36素早さ252（いじっぱり）
S：準速（いじっぱり霊獣ランドロス意識）
A：11n（水テラス水流連打でH4振りパオジアン確定）
H：16n+1
D：のこり（耐久無振りウーラオスをちょうど倒せる攻撃をおおよそ耐える）
まだパオジアンが重いので、氷+悪に耐性を持ちながら殴っていける水ウーラオスを採用しました。
持ち物の防塵ゴーグルは、WCS直前のBO3大会で対戦相手の方が使っているのを見てすぐにパクりました。恥も外聞もない。
元々は剣舞だったのをインファに変えてますが、ゴーグルの意図を考えればラス1バレル対面で勝ちきれる剣舞が本来正しいのかもしれません。
結局大会中にバレルと対面することは無かった気がしますが、それはそれとして強いポケモンでした。
トルネロス
実数値：185-*-91-146-101-179
努力値：HP244防御4特攻4特防4素早さ252（おくびょう）
S：最速
H：のこりだいたい
対追い風構築をどうするか試行錯誤した結果、最終的に入ってきました。
相手の追い風を挑発や追い風返しでごまかし、一方的に殴られる展開を防ぎます。
そのためミラーで優位に立てる最速としました。
正直あんまり納得のいっていない枠ですが、トルネのおかげで勝った対戦もあったので良しとしています。
トルネの加入でサイクル戦一辺倒ではなく、追い風から一気に攻め切る戦い方も選択できるようになりました。
まとめ
それらしいことをつらつら書いてきましたが、雪パとイエアルマに勝てないという大きな穴があります。
実際にWCSでもフリーザーに手も足も出ずボコボコにされました（避けた凍ったとかではなく普通に吹雪が受からなくて負けました）。
ランドロスにたどり着いたのが大会5日前くらい、そこからバタバタで構築を組んだので、納得するところまで構築をまとめきることができませんでした。
立ち回りより構築で勝っていくことを信条としているので、悔いが残ります。
暫定的にはイーユイ辺りを入れると良くなる気がします。
↓イーユイ版
とはいえ勝ち越しはしているので、構築の指針としては間違ってなかったと思います。
スタンパとしてサイクル戦で丁寧に戦う展開と、S操作からランドロスの火力を押し付けていく展開を選択でき、対応力が高かったです。
普段はどちらかというと意表を突いて勝つような構築をよく使っているので、スタンパのような深く考えるほど応えてくれる構築を使うのはいい経験になりました。
ということで今年の挑戦は終わりです。
来年はどこまで行けるかわかりませんが、少なくとも軽い気持ちで予選には出てみると思います。
今年の大会は一生の思い出になりました。
TNきりやあおいでした！
ありがとうございました！
♨おわり♨
～スペシャルサンクス～
○けろっち、さん
大学以来の友人で、予選の構築相談からWCSの試運転まで付き合ってくれた恩人です。
元々シングル勢なのに試運転のためにダブルを練習してくれました。
大会当日には彼女とのデートを切り上げてまで応援に駆けつけてくれました。ありがとう。デートは切り上げないほうがいい。
○冬さん
中学校以来の友人で終生のライバルです。
共に予選を通過し、応援し合いながら数々のアイデアや環境の考察をいただきました。
ありがとうございました。最後はもっと頼ればよかった。
○フォロワーのみなさん
主に令和トリプルのみなさん。
たくさんの応援やねぎらいをいただきました。
人生で初めて大勢から応援され、本当にうれしかったです。大きな力になりました。
ありがとうございました。
○SNSや動画サイトで情報展開、大会運営などしてくださっているみなさん
昔のダブル界隈は閉鎖的なイメージがあったかもしれませんが、今は誰でも情報や練習の機会を得て、強くなりやすい環境だと思います。
本当にありがたいです。
○両親
WCSの週に周りでコ○ナが流行っててもビクともしない丈夫な体に育ててくれました。ありがとうございました。
