かすてぃらいぶらりー

かすてぃら(@kstir_z)が構築記事を書きます。

令和トリプルオフの入賞構築を分析しよう【ORASトリプル】

3DSWi-Fiサービス終了以降、令和トリプルの主戦場がフリーからオフ会にシフトしました。
伴って、使用される構築も大会志向のものが主流となってきました。

 

今回は、令和トリプルオフの上位入賞構築を研究することで、強い構築がどのような傾向を持っているか見ていこうという試みです。
あわよくば、最近のトリプル環境や、好まれるポケモン・構築の推移が見えると嬉しいところ。

 

集計方法

KPフォームに登録されている大会のうち、ORASレート準拠、もしくはレート準拠+過去作ありルールのオフを対象とします。
自然と直近1年程度が集計期間となります。
(この1年でもKPフォームを利用していない大会がたくさんありますが、集計の都合で今回は省きます。
 ただ、雨滅びオフ(第2回~第4回)は別途付け加えました。さすがに。)

 

これら17回のオフ会について、以下を目安に構築を抜き出します。
参加人数~5人      :1位
参加人数6~10人  :1位~2位
参加人数11~15人:1位~3位
参加人数16人~    :1位~4位

抜き出した構築に対し、「威嚇枠」「鋼枠」「猫騙し枠」「S操作枠トリックルームor追い風)」というトリプルにおけるオーソドックスな要素分けをした上で、それぞれの傾向を見ていきます。

 

集計結果

免責事項
前提として、S操作枠・猫騙し枠の分類はガバガバです。
実際に対象となる技を覚えているか、大多数の構築で確認していません。

例えば、ファイアローは追い風要員かもしれませんが、全部S操作枠から除いています。
一方、ガルーラは基本的に猫騙しに入れています。
(一部、確認したうえで枠を動かした場合もあります)

寛大な心で見てください。

 

集計結果


(オフ名に下線が引かれたものは過去作ありルール)
(複数の要素を持つポケモンは、2回目以降薄くしています)

 

これらが直近1年の入賞構築(の一部)です。強そうですね。
威嚇枠」「鋼枠」「猫騙し枠」「S操作枠」の要素分類については、効果的に機能し、うまく分かれているように見えます。
さすがはレート時代の叡智です。

それぞれの要素について、順番に見ていきましょう。

 

威嚇枠・・・大正義ランドロス

20/39
5/39
4/39
3/39
その他 2/39
無し  9/39

39構築中30構築に威嚇が採用されていますが、そのうち20構築は霊獣ランドロスです。
全体の過半数になります。
なんなら直近7構築は全てランドロスです。ランドロス七賢人。
直近の雨滅びオフ4でもランドロスのKPが過半数を超えていたことが話題になりましたし、そもそもの使用率を考えれば自然ではあるのですが。

 

続いて、メガボーマンダが5構築、メガクチートが4構築という形。
メガ枠が威嚇であればランドロスが採用されることは少ないですが、裏を返せばメガ枠がボーマンダクチートでなければ、大多数がランドロス採用となります。メガライボルト軸でもランド入りそう
ガルーラ、リザードンサーナイトといった残りの主要なメガシンカは、いずれもランドロスと相性が良いですしね。
カメランド構築も複数入賞しています。

ということで、ますます霊獣ランドロス一強体制が進んでいます。

 

一方、レート期にボーマンダクチートより使用率の高かったカポエラーは数を減らしています。
カポエラーが減少した要因は、以下の記事で言及されています。

あるいは、この記事の影響で減ったのかもしれません。

個人的な肌感覚として、カポエラーとサンダーは最近ちょっとナメられている

 

鋼枠・・・ガルドドランの2強。1/3は鋼不在

13/39
8/39
4/39
その他 9/39
無し  13/39

ここはまあ想像通りというか、ギルガルドヒードランが枠を分け合う形です。

ただ、1/3の構築は鋼枠不在であり、他の要素よりも欠席率が高いです。
特に今年は不在が目立ち、4月以降で鋼の採用された構築は8/15に留まります。

鋼枠は「鋼・ワイガ枠」として扱われることもあり、ワイドガードも含めればもう少し増えるかもしれませんが……。
ガルド以外のワイガといえばドーブルなので、扱いが難しいです。

 

他にもう1つ、鋼枠不在となる理由を考えています。それは記事の後半で。

 

 

同じ画像をもう一回貼っておきます

 

猫騙し枠・・・ほぼ皆勤。素早いポケモンが好まれる傾向

12/39
8/39 非メガ除く
4/39
4/39

3/39
2/39
2/39
2/39
その他 5/39
無し  3/39

※前述の通り、実際の技構成に猫騙しが採用されていない可能性もあります

タイプ統一パを除けば、猫騙しはほとんど全ての構築で採用されています。
唯一、直近の雨滅び4で猫騙し無しの構築が2位につけています。

 

使用率でいうとドーブルメガガルーラの2強。それ以降は散っている様子です。
ちなみに、トリプルレートシーズン17の使用率順位は以下。
4>5>8>11>16>22>29>36
やはりカポエラーが減ったかなくらいの印象で、大きくは変わっていません。
また、令和フリー期はハリテヤマが増えているというデータがあった気がするのですが、そちらについても今回多くありません。

残りの猫騙し枠のポケモンを見ても、ドーブルより速いポケモンが採用されていることが見て取れます。
ドーブルより遅いことも、カポエラー(とハリテヤマ)が減少した要因かもしれません。

 

S操作枠・・・トリルと追い風が拮抗。ポケモンは多岐にわたる

トリックルーム 18/39
追い風 18/39
両採用かもしれない 3/39
無し  5/39

※前述の通り、実際の技構成にS操作が採用されていない可能性もあります

トリルと追い風は同数。拮抗しています。
個人的にトリルのほうが優勢なのかなと思っていたのですが、入賞数で見るとそうでもないようです。そもそもの母数はわかりませんが。

 

それぞれ内訳を見ても、ポケモンは多岐に渡り、特定のポケモンが突出して使用されているという感じではなさそうです。
面子がバリバリに固定化されていた威嚇枠・鋼枠と比べて、S操作は自由が効くようです。
(マンダ、リザは多いにしても)

 

まあこの枠は特に分類が怪しいというか、メガマンダやメガリザにどこまで追い風が入っているかわからないので、話半分としてください。
トリルエルフーンかもしれないし。

 

 

「その他」枠の再分類

と、ここまでが一般的に浸透した要素分け。
枠に分けて見ることで、色々な傾向が見えてきました。

しかし、まだ「その他」枠に残ったポケモンも多いです。
ざっくり言うとニンフィアのような純アタッカーや、ニョロトノバンギラスのような天候要員、モロバレルやピッピといった耐久面のサポート役などです。
これらのポケモンも何らかの分類に分け、さらに細かく構築を見ていきたいです。

 

ここからは人によってさまざまな見方が生まれると思いますが、私は以下の3分類に分けました。

・範囲アタッカー

・単体アタッカーおよび火力補佐
(天候要員や負けん気勝ち気を含む)

・耐久補佐
この指とまれ、怒りの粉、リフ、壁、フレガ等)

この3種類で分類しなおしたものが以下。


(ここまでにも増してガバ分類です)
(範囲技以外は他と重複するポケモンは入れていません)
(「光の壁覚えるポケモンなんてたくさんいるだろ」とかあると思いますが、まあ今回は勘弁してください)

 

一番上が黄色い3列を追加しています。
少々強引な分け方ですが、収まりよく分類できたんじゃないかと思います。

これらについても、軽く中身を見てみましょう。

 

範囲技・・・ランドロス+相性のいい誰か

範囲技も、ほとんど全ての構築で採用されています。
採用されていないのは3構築のみで、うち1つは暗示ギミックです。

 

というように、相性補完に優れた組み合わせで複数の範囲技を採用した構築が多いです。
……殆ど地面ですね。ランドロスと鋼が多いので当たり前ですが。

ここから、範囲技 < 範囲技に強い鋼 < 鋼に強いランドロス というトリプルバトルの基本構造が見て取れます。

 

今回は深掘りしませんが、ランドロスがどれだけ地震を撃ちやすいか、つまりどれだけ飛行や浮遊・ワイガ・守ると同居しているか、という切り口も面白いかもしれません。

 

単体AT・火力補佐・・・ミロカロスの機運

最近流行と噂のミロカロス
見てみると確かに数が多く、ファイアローニョロトノに次ぐ5回の登場です。
(単体アタッカーという意味では、ガルーラやギルガルドもこの枠の要素を持っていると思いますが、それはさておき)

言われてみれば増えても自然な気がしますね。ランドロスが多いんだから。
水は強いタイプですが、なかなか入れたくなるポケモンがおらず、そうなるとミロカロスが選択されても不思議ではないかもしれません。

 

でもまあ……自分で使って強くなりそうな気はしないんだよな……。

 

耐久補佐・・・バレルとピッピは鋼枠?

しれっと鋼枠の隣に置いた「耐久補佐枠」ですが、この並びから1つの仮説が見えてきます。
すなわち、「鋼枠を採用せず、バレルやピッピ・両壁ポケモンで耐久面を支えている構築が増えているのでは」ということです。


特に直近のこの辺り。
鋼枠無しでモロバレルピッピトゲキッスを採用した構築が次々に結果を残しています。
鋼枠をニンフィアと考えれば、モロバレルは近い役割とも言えるのですが、ピッピやキッスは別にニンフィアを受けられるわけではないので、ちょっと違う気もします。

もっと広い意味での「受け」であったり、耐久面の誤魔化し・サイクル補助・範囲技耐性として、鋼枠と指/粉/壁/フレガが近い存在と見なされているのかもしれません。

 

これが一時の偶然なのか、今後も続くムーブメントなのか、注目です。

 

おわりに

ということで、ここ1年の入賞構築を要素分けして見ていきました。

ざっくりまとめると、
・威嚇枠 :ランドロス 一部マンダクチート
・鋼枠  :主にガルドかドラン バレルやピッピも含む?
猫騙し枠:ドーブル以上の素早さ
・S操作枠  :トリルor追い風をお好きなポケモン
・範囲技 :ランドロス+地面と相性のいいタイプの組み合わせ
といったところ。
当たり前というような気もしますし、改めて見てみることで構築の組み方のヒントが見えてくるような気もします。
まあ結局、「この辺りの要素をひととおり抑えておけば構築がまとまる」というのは、昔からの考え方ではあります。

 

一方、既存の評価や考え方に囚われず、評価の高くないポケモンや要素も積極的に採用を検討していきたいです。

たしかにトリプルバトルは他のルールと比較しても硬派なゲームで、採用率が高くて真っ当に強いポケモン・構成を使った方が勝ちやすいとされています。
それでもトリプルバトルがクローズチームシート制(構築非公開制)であり、なによりポケットモンスターである以上は、相手が想定していない要素を組み込む行為が非常に強力です。
弱いポケモン・弱い構成にこそ採用の価値があると、私は信じています。
程度の問題でもありますが。

 

 

今回の記事を読んで、「ここはこの部分に注目したほうがいいんじゃない?」「もっとこういう分け方ができるんじゃない?」「ファイアローはちゃんと分類しないと意味なくない?」等の感想を持たれた方もいるかと思います。

是非それらを言葉にして、一言でもどこかで発信してほしいです。
なんなら新しく一本、記事や動画にしてほしいです。
ここで紹介した切り口はあくまで一例で、他にもタイプに着目してみたり、素早さに着目してみたり、あらゆる見方ができるデータだと思います。

 

そうやっていろんな人がいろんな視点から考え、発信・交流していくことで、トリプルバトルがさらに進歩していくのだと思います。

おわり

 

 

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