かすてぃらいぶらりー

かすてぃら(@kstir_z)が構築記事を書きます。

希望の個体値の準伝が出る確率を計算する【ORASトリプル】

本記事は トリプルバトル Advent Calendar 2024(全25日)の37日目となります。

いつまでクリスマス続くんだ。

 

↓本編↓

 

まえがき

1年ちょっと前、6世代の伝説/準伝説をどこまで厳選すべきかを検討した記事を書きました。
が、どんぶり勘定すぎて意味がないというオチでした。
(なので読まなくても大丈夫です)

今回はもう少し意味のある考察を目指します。

 

確率を計算しよう

今回行うことは単純で、基準以上の個体値を持ったポケモンが出る確率を計算できるようにすることが目的です。
一定ライン以上の個体が出る確率がわかれば、そこから必要な試行回数(=時間)が概算できます。
「この基準を満たす準伝なら大体200回捕まえれば出るかな」という目安から、妥協ラインを決めていこうということです。
(確率の話なので、○○回捕まえれば99%で希望の個体が出るとか、実際にはそういう考え方になります)

 

例えば、「ASがVで、HBDが25以上の意地っ張りランドロスが出る確率を計算してみましょう。

学校で習った場合の数のアレで計算できるはずです。
勉強をきちんとしていると、あらゆる場面で役に立ちますね。

ええっと……HABCDSのうちVとなる箇所が3つで……残り3箇所は32段階がランダムだから……まずAとSがV箇所になる確率を……いやでもランダム箇所でVを引くパターンが……。

 

……。

 

よくわからなかったので個体値パターンを書き出しました。


      ︙
      ︙


655360行あります。(6C3×323、重複する個体値あり)
なんかこう、Excelの関数でうまいことやったらできました。
知識が乏しいので大変でしたが、慣れた人なら秒だと思います。

 

この全個体リストの中から、「ASがVで、HBDが25以上」の個体をカウントします。
これもExcelのIF関数でゴリ押しして判定しています。

←判定基準
←基準を満たす個体値は「判定」列が1になる
(ついでにHBDの平均、HABCDSの平均でも絞り込めるようにしています。
Dだけ低いけど他が全部高いとか、そういうパターンも計算できます。)


条件に合致する個体をカウントすると、6738通りです。
全655360パターンなので、6738/655360=1.03%になります。

上記に対し、さらに性格を考慮します。
シンクロ使用時に性格一致となる場合は26/50。
掛け算して、性格一致で基準以上の個体値ランドロスが出る確率は0.53%です。

これで捕獲1回分の確率が計算できました。

 

試行回数を増やすと以下になります。

500回捕獲して93.1%。
6.9%は500回を超えます。結構大変ですね。

 

素早さ判定をする場合

ここまでで計算終了でもいいのですが、実際の厳選では素早さの判定をすることができます。
これにより捕まえる対象の準伝を減らすことができる、すなわち分母を減らすことができます。

6738 / 655360
    ↑こっちを小さくして確率を上げる

 

大抵は、捕まえたい個体-1の素早さのポケモンで判定しますね。
この場合、S個体値31、30の個体が確定で、S個体値29、28のポケモンが1/2の確率で判定を通過し、残りはリセットとなります。
疑似的な計算にはなりますが、Sが29以上となるパターン数を計算することで、この判定を通過するケースとします。

 

導出方法はさっきと同じ。数えます。
Excelの条件をS29以上とします。

条件に当てはまるのは358400通り
これが素早さの判定を突破するパターンです。

このパターン数を分母として、6738/358400=1.88%が判定を突破した上で個体値基準を満たす確率。
性格一致を加味して0.98%です。

 

500回目までで99.3%。
これを超えて沼にはまる確率は0.7%なので、さっきの6.9%よりは随分マシに感じます。

以上より、素早さの判定を計算に取り入れることができました。

同様に、HPの判定や下降性格の判定まで行えば、さらに捕獲数を減らせます。
(今回はこれ以上計算しませんが)

 

もう少し基準を下げてみる

「A/SがVで、H/B/Dが25以上」だと、数日は出なくてもおかしくない確率なので、個人的には結構めんどっちいなと感じるところです。
もう少し基準を下げてもいいかもしれません。

さっきチラッと触れたHBDの平均を導入し、「ASがVで、HBDがすべて20以上かつH/B/Dの平均が25以上の意地っ張りランドロスとしましょう。


200回目までにはまあ出るだろう、くらいの確率にはなりました。
ここにHP判定を加えれば、さらに確率を上げられます。

 

まあ妥協ラインをどこにするかは、個人のスタンスや目的の調整、可処分時間にもよるところだと思います。
基準を低く決めたとしても、実際に捕まえる個体はその基準ぴったりの個体値ではなく、運が良ければもっといい個体が捕まる可能性も十分にあります。
一発で良い個体が出る可能性もあります。
一回決めたラインを変えるのもありですし。一度リセットした準伝より悪い個体値で妥協してもいい。

各々が個体値と余暇のバランスを取りながら、素敵なトリプルライフを目指しましょう。
(勝手にトリプルバトルの話にしていますが、もちろんローテ、ダブル、シングルその他にも適用可能です)

 

まとめ

ということで、希望の準伝が出現する確率の計算でした。
(内容間違ってても怒らずに優しく教えてください。ナイーブなので)

実際の個体値はゲームの疑似乱数(?)から生成されている(?)ので、全個体が等しい確率で出るわけではない気がしますが、個人がExcelで計算できる範囲ではこういう答えになるかなと思います。

一生懸命計算したので、今回の記事が厳選ラインを決定する一助となれば幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

 

まあ今どきは、こういう計算もAIに質問すれば一発で答えを出してくれるのかもしれません。
というかそもそも厳選の確率計算ツール、インターネット上にありそうですね。
じゃあこの記事なに?

♨おわり♨

 

 

おまけ:基準ごとの出現確率計算例

素早さ判定あり、HP判定なしの場合

(シンクロ込み、性格下降補正判定なし)

・20-31-20-*-20-31以上
100回目まで:93.7%
200回目まで:99.6%

・20-31-20-*-20-31(HBD平均25)以上
100回目まで:91.9%
200回目まで:99.3%

・25-31-20-*-20-31以上
100回目まで:85.4%
200回目まで:97.9%

・25-31-25-*-25-31以上
100回目まで:62.6%
200回目まで:86.0%

・25-31-25-*-25-31(HBD平均28)以上
100回目まで:58.1%
200回目まで:82.5%

・30-31-25-*-25-31以上
100回目まで:42.4%
200回目まで:66.8%
500回目まで:93.6%

・30-31-30-*-30-31以上
100回目まで:11.5%
200回目まで:21.6%
500回目まで:45.6%

 

素早さ判定あり、HP判定ありの場合

(シンクロ込み、性格下降補正判定なし)
(HP判定は理想-1(個体値28)まで許容)

・28-31-20-*-20-31以上
100回目まで:95.9%
200回目まで:99.8%

・28-31-20-*-20-31(HBD平均25)以上
100回目まで:95.3%
200回目まで:99.8%

・28-31-25-*-25-31以上
100回目まで:77.3%
200回目まで:94.8%

・28-31-25-*-25-31(HBD平均28)以上
100回目まで:75.5%
200回目まで:94.0%